貯蓄とは何か?
日常生活の中で、金融資産の運用を考える場合、大きく分けて2つの方法があります。一つは安全かつ確実に貯めることに重点をおいた「貯蓄」で、もう一つはリスクを取って積極的に殖やすことに重点をおいた「投資」です。
ここでは、安全かつ確実に貯める「貯蓄」について、その概要を簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
貯蓄の日常的な意味について
貯蓄は、日常的には、金銭(財貨)を蓄えることをいいます。
簡単に言えば、お金を貯める(所得の一部分を蓄える)ことであり、その手段としては、普通預金や貯蓄預金、定期預金、積立定期、個人向け国債、公社債投資信託、貯蓄型保険(生保・損保)、財形預金、財形保険などが挙げられます。
一般に貯蓄は、将来のライフイベント(結婚・教育・旅行・起業・老後等)や日々の金銭的備え(様々支出の原資)などのために行うものであり、資産運用においては、安全かつ確実に貯めることが基本となります。
貯蓄の経済学的な意味について
貯蓄は、経済学的には、経済主体が受け取った所得のうち、消費に支出されなかった残余の部分をいいます。
大きく分けて、預金や保険、有価証券などで構成される「個人貯蓄」、積立金や準備金などの社内留保で構成される「法人貯蓄」、政府経常余剰で構成される「政府貯蓄」の3つに分類されます。また、所得に占める貯蓄の大きさを「貯蓄率(平均貯蓄性向)」と言います。
一般に社会の全生産物のうち、資本蓄積に充てることのできる生産物は、経済主体が消費しないで貯蓄した部分にあたります。
通常、個々の経済主体にとって、貯蓄は購買力を将来へ移転する行為となりますが、一方でマクロ的には、貯蓄を増大させるということは、その時点で見た場合、財の消費を減らすということになるため、有効需要を減らし、所得や雇用を減少させる可能性があるとのことです。
貯蓄と投資の選択について
資産運用(金融資産の運用)には、「貯蓄」と「投資」の二つがあり、どちらを重視するかは、各人のライフプランやライフスタイルなどによって変わってきます。そのため、金融資産の運用を考える際には、将来の生活設計をよく考え、何のために貯め、何のために殖やすのかを明確にすることが大切です。
資産運用=貯蓄+投資
・貯蓄とは
-預金や貯金でお金を運用すること
-殖やすことより貯めることに主眼
-元本保証など確実性を重視
-運用成果は商品の選択時に決定(固定金利型商品が多い)
・投資とは
-投信、株式、債券、REITなどリスク型商品で運用すること
-貯めることより殖やすことに主眼
-分散投資と長期投資が基本
-運用成果は予測できず自己責任が問われる
貯蓄の運用商品について
現在、貯蓄の運用商品には、以下のような様々なものがあります。
・日常生活費の出し入れ
-普通預金、通常貯金、貯蓄預金、通常貯蓄貯金・・・
・投資資金の一時的運用
-MRF、MMF・・・
・中長期の安定運用
-定期預金、定額貯金、金銭信託、公社債投信、個人向け国債・・・
・将来のための積み立て
-積立定期、定期積金、財形預金、財形保険・・・