契約者貸付

契約者貸付は、生命保険会社や損害保険会社において、契約している保険の解約返戻金(積立金)の一定範囲内で資金が借りられる制度をいいます。

貯蓄性の高い保険商品が対象となり、保険の種類などによっては利用できないものもあり、通常、貸付可能額については、契約している保険解約返戻金の80~90%以内までと規定しているところが多いです。また、貸付利率については、基本的に予定利率より若干高いぐらいの水準のところが多いです。

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契約者貸付の利用と返済

契約者貸付を利用するにあたっては、保険会社の窓口やコールセンター、インターネット(顧客専用画面)などで手続きをすることで貸付を受けられるほか、カードが発行されている場合は、提携先のATMやCDから貸付を受けられます。

◎保険会社によっては、所定の書類の提出が必要なところもある。

◎保険会社のカードは廃止するところが増え、その代わりにネットの顧客専用画面を用意するところが増えている。

一般に契約者貸付の返済期間は保険期間満了までで、その返済は随時できるようになっており、また本貸付を受けている間も、保険契約の保障(補償)は変わりなく継続し、配当金を受け取る権利も継続します。

契約者貸付の主なポイント

契約者貸付は、資金使途が自由で、金利も低金利で、また手続きも比較的簡単ですが、実際に利用するにあたっては、以下のような点に注意することが必要です。

・保険種類や契約状況に応じて、各契約毎に限度額が定められている
・保険種類や契約時期などにより、各契約毎に貸付利率が定められている(通常、予定利率が高い契約は貸付利率も高くなる)
・未返済のまま満期を迎えたり、被保険者が死亡した時は、それぞれ満期保険金死亡保険金から、その元金と利息が差し引かれる
・本貸付を受けると、貸付金には所定の利息が複利で付き、その利息は毎年元金に繰り入れられ、元利金は年々膨らんでいく
・貸付金の元利金が解約返戻金を超えた場合、保険会社から通知された金額を所定の期日まで払い込まなかった時は、保険契約が失効する

契約者貸付の基本事項

契約者貸付は、契約している保険を継続しながら資金調達ができる(貸付が受けられる)制度です。

取扱機関 生命保険会社、損害保険会社
対象リスク 短中期にわたる返済
対象者 保険契約者
資金使途 自由
融資金額 解約返戻金(積立金)の80~90%以内
金利 変動金利
借入方法 保険会社の窓口やコールセンター、インターネットを通して借りられる(カードが発行されている場合は、ATM等でも借りられる)
返済期間 保険期間中(損保の場合は1年毎に延長など)
返済方法 随時(一部返済、全部返済)
担保 解約返戻金が担保

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