仕組債(Structured bond)について

仕組債は、ハイリスク・ハイリターンのデリバティブ(金融派生商品)を内蔵した債券のことをいいます。これは、オプションやスワップなどの金融派生商品を組み込むことで、通常の債券のキャッシュフローとは異なるキャッシュフローを持つようにした債券と言えます。また、広義においては、資産担保証券リパッケージ債などを含める場合もあります。

一般に仕組債には、償還期限が近づくにつれて金利が上がる「ステップアップ債」や、株価指数や為替相場等に連動して償還額や利率が変わる「連動債」などがあります。通常、これらの債券は、国債預貯金よりも高いリターンを期待できる半面、中途換金が難しかったり、損失が膨らんだりするリスクがあり、相場環境次第では、償還額が元本を大きく割り込む場合もあります。

なお、かつては、資金力のある機関投資家や富裕層のニーズに合わせたオーダーメード型が主流でしたが、今日では、最低購入額を100万円程度に抑えた個人投資家向けの既製商品も販売されています。

仕組債の基本的なポイント

仕組債は、年限や利率が固定の国債や社債などとは異なり、デリバティブを債券のキャッシュフローに組み込むことにより、クーポンや償還金、償還期間などを比較的自由に設計することができます。そのため、投資家の様々な運用ニーズを考慮して開発され、現在、証券会社や投資銀行などで販売されています。

・個人向けには、株式や為替、金利などを絡めた既成タイプ
・機関投資家や富裕層などには、固有ニーズに合わせたオーダメイド※

※投資家固有のポートフォリオのバランスや将来の利子収入に合わせたり、あるいはポートフォリオのヘッジやALMの観点から活用。

仕組債の具体的な種類

仕組債は、デリバティブを活用することにより、様々な対象に対して自由な設計ができるため、多様な種類があります。これらは、マーケットにある「歪み」をリスク覚悟で取りに行くことによって、より高いリターン(収益)を上げようとする商品となっています。

●株価連動債

償還金や利率などが日経平均などの株価指数に連動する債券。

●為替連動債

償還金や利率などが為替相場に連動する債券。

●ステップアップ債

当初利率は低く、一定期間後から利率が上昇する債券。

●ステップダウン債

当初利率は高く、一定期間後から利率が下落する債券。

●リバースフローター債

利率が市場金利と逆に変動する債券。

●他社株償還条項付社債(EB)

予め決められた企業(銘柄)の株価動向で償還方法が変わる債券。

仕組債の利用上の注意点

仕組債は、満期保有を前提に商品が設計されているため、中途換金が非常に難しく、仮に換金ができても元本を大きく下回る可能性があります。そのため、投資(購入)する際には、満期まで使う予定のない余裕資金を充てることが基本となります。

・株式や投資信託などに比べて、購入時にある程度の利回りを予測可能(国債や預金などの利回りと比べて、かなり高い)
・商品の仕組みが複雑なため、利率が変わる条件や元本割れの可能性などを購入前によく理解しておくことが必要
・基本的に途中換金や市場での売却が難しい(仮に出来たとしても元本割れの可能性)

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