トラベラーズチェック（TC）

トラベラーズチェックは、英語で「traveler's cheque（traveler's check）」と表記され、略して「T/C（TC）」とも呼ばれ、海外旅行などに持っていく旅行小切手をいいます。

その昔、日本において、American Express（アメリカン・エキスプレス）、VISA（ビザ）、MasterCard（マスターカード）の３つのブランドのT/Cを購入できましたが、21世紀に入って撤退が相次ぎ、今日では販売されていません（2014年3月に最後まで残っていた「American Express」が販売終了）。

ここでは、かつて存在した金融サービスである「トラベラーズチェック」を記録として残すため、基本情報をまとめてあります。

目次：コンテンツ構成

• トラベラーズチェックの主な特色
• トラベラーズチェックの署名と使用
• トラベラーズチェックの基本事項

トラベラーズチェックの主な特色

トラベラーズチェック（T/C）は、一昔前の海外旅行の必須アイテムで、海外旅行の際に旅行者が多額の現金を持ち歩かずにすみ、現金の紛失や盗難のリスクに対処できるというメリットがありました。

例えば、米国等においては、ホテルや空港、ショッピングセンター、レストランなど、観光客の多い場所では現金同様に使用でき、またそれ以外の国・地域では、銀行や両替所などで現地通貨に替えて使用しました。

・世界中の主要な国・地域で使うことができた。
・有効期限がなく、いつまでも使うことができた。
・外貨建てT/Cは、現金より為替レートが有利であった。
・サイン一つで使えるため、現金を持ち歩くリスクを減らせた。
・万一、紛失や盗難などにあっても、再発行ができた。
・通常、購入の際に１％の発行手数料がかかった。

トラベラーズチェックの署名と使用

トラベラーズチェックには、所有者の署名欄（ホルダーズサイン）と使用時の署名欄（カウンターサイン）の２カ所の署名欄があり、購入後はすぐに全ての小切手にホルダーズサインに署名（サイン）をしなくてはなりませんでした。

また、使用時には、相手の面前でカウンターサインにサインして、この２つのサインが一致することによって、小切手としての効力が生じました。

・使用前にホルダーズサインに必ずサインする。
・使用時にカウンターサインに面前でサインする。
・使用時にパスポート等の提示を求められることがある。
・サインは漢字でもローマ字でもOK（パスポートと一緒がいい）。

トラベラーズチェックの基本事項

トラベラーズチェック（T/C）は、その昔、銀行や郵便局、旅行代理店、トラベルセンター、宅配サービスなどで購入することができました。以下は、日本でも人気が高かった「American Express（アメリカン・エキスプレス）」のT/Cの基本事項を記してあります。