サイコロジカルラインとは何か?
サイコロジカルライン(Psychological line)は、単に「サイコロ」とも呼ばれ、相場の上下動を投資家心理に連動させて数値化することで、売られ過ぎや買われ過ぎを判断する分析手法をいいます。
日本独自のテクニカル指標で、疑似オシレーター系の指標とも言え、相場の上げ下げの推移から「売買のタイミング」を計る際に活用します。
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サイコロジカルラインの計算
サイコロジカルラインは、一定期間で前日よりも価格(レート)が上昇した日を「勝ち」、前日よりも価格(レート)が下落または変わらずの日を「負け」として、期間内で「勝ち」が占める割合(勝率)を計算します。
通常、サイコロジカルラインの計算期間は直近12日間が多く、何勝何敗であるかを見て、例えば、9勝3敗の場合、「勝率75%」と呼んだり、勝ち日数だけを取り出して「サイコロ9」と呼んだりします。
※前日比変わらずの日は、その前の日の騰落を使うのが一般的だが、数えない場合や上昇とみなす場合もあり。
サイコロジカルラインの活用
サイコロジカルラインは、相場の上昇が続けば「そろそろ下落するかもしれない」と思う人が増え、一方で相場の下落が続けば「そろそろ上昇するかもしれない」と思う人が増えるという投資家心理を数値に反映した逆バリ系の分析手法です。
◎サイコロジカルラインは、相場の強弱を判断することで、売買のタイミングを計る際に活用する。
◎サイコロジカルラインの考え方に、上昇幅や下落幅を導入したのが「RSI」である。
一般にサイコロジカルラインは、投資家心理が強気に傾いた時に「売りサイン」が出され、一方で弱気に傾きすぎた時に「買いサイン」が出され、日常的には、その分かりやすさから広く活用されています。その一方で、騰落幅を考慮せず、ダマシも結構多いため、他の指標と組み合わせて判断するのが良いです。
サイコロジカルラインのシグナル(売買サイン)
サイコロジカルラインは、投資家心理の偏りを数値化したもので、日常的には、短期的な相場動向から「そろそろ相場が反転するのでは?」といった判断の目安(経験則に基づく指標)として使われます。
サイコロ3:買いサイン
数値が25%(3勝9敗)を下回ると売られ過ぎのため「買い時」。
サイコロ9:売りサイン
数値が75%(9勝3敗)を上回ると買われ過ぎのため「売り時」。
サイコロ12:相場動向に注意
数値が100%(全勝)の場合、単なる売りサインではなく、中期的に上昇が加速してきたこと(保ち合い突破のサイン)を示している可能性もあり。