一目均衡表とは何か?

一目均衡表は、日本において、昭和初期に新聞記者だった細田悟一氏(ペンネーム:一目山人)が発案した、相場の方向性や転換点など、相場の状況を一目で分かるようにした分析手法をいいます。

とても奥が深いテクニカル分析で、時間論・波動論・値幅観測論の3つから構成され、「買いと売りの相場のバランス(均衡)が崩れた方に相場は動き、いずれあるべき状態に落ち着く」という考え方に基づいています。

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一目均衡表の概要

一目均衡表は、トレンド系指標の一つで、相場の方向性や転換点など、相場の状況を一目で分かるようにした分析手法です。これは、時間論、波動論、値幅観測論の3つの面からの分析を行うことにより、相場の均衡が崩れるタイミングや方向性、目標水準などを判断します。

一目均衡表の例

一般に一目均衡表では、相場のトレンドや上下動の勢い、中期的な見通しを示しているため、相場予測の総合判断に利用することができます。

一目均衡表の視点

一目均衡表は、時間の概念を取り入れたチャートで、基準線、転換線、遅行スパン、先行スパン1、先行スパン2、および先行スパン1と2で作られる抵抗帯(雲)と呼ばれる価帯を、ローソク足と比較して価格水準を判断します。

特に雲の大きさや、雲に対するローソク足の動きや位置などから、今後の価格の動きを予測することができます。

一目均衡表の構成

一目均衡表は、ローソク足と5本線(転換線、基準線、先行スパン1、先行スパン2、遅行スパン)から構成されます。

●転換線:過去9日間の高値と安値の平均値

買い方の圧力の最高潮である高値と、売り方の圧力の最高潮である安値の平均、すなわち、売り買いの圧力の短期的な均衡点を表す。

●基準線:過去26日間の高値と安値の平均値

相場の中期的な均衡点であると共に、潜在的なトレンドを決定する線であり、相場そのものの「基準」となる線なので、均衡表において最重視される。

●遅行線:本日の終値を26日前に遡って記入

終値チャートを26日分左へ平行移動した線。単純な線だが、基準線と並んで重要視される。

●先行スパン1:転換線と基準線の平均値を26日先に記入

中期的な価格の趨勢を表す。

●先行スパン2:過去52日間の高値と安値の平均値を26日先に記入

長期的な価格の趨勢を表す。

一目均衡表のシグナルと絶好の買い場

一目均衡表のシグナル(売買サイン)としては、基準線と転換線の関係、雲と価格の関係、遅行スパンと価格の関係を判断する方法が中心となります。

・基準線が転換線より下にあれば買い、上にあれば売り
・遅行スパンとローソク足のクロスが売買ポイント

また、下記の3つが全て揃うと「三役好転」となり、絶好の買い場となります。

・転換線が基準線を下から上に突き抜ける
・終値が雲を下から上に突き抜ける
・遅行線が終値を下から上に突き抜ける

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