MRF(マネー・リザーブ・ファンド)

MRFは、「Money Reserve Fund(マネー・リザーブ・ファンド)」の略で、安全性の高い公社債などで運用される、投資資金を待機させておくための追加型公社債投資信託をいいます。

証券会社において、1997年から証券総合口座用ファンドとして導入されたもので、銀行の普通預金とは異なり、元本保証はありませんが、流動性と安全性を確保するため、運用内容や残存期間などが厳しく制限され、主に高格付の公社債やCP、CD、コールなどの短期金融商品で運用されています。

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MRFの仕組み

MRFは、普通の投資信託と同様、残高に応じた信託報酬(コスト)を運用会社に支払っています。そのコストを差し引いた後の利回りは、運用会社や運用状況によっても異なりますが、通常は、銀行の普通預金の利回りを上回っていることが多いです。

また、使い勝手については、残高を1円単位で管理し、毎日決算するため、普通預金と同じような感覚で資金の出し入れができますが、一方で給与振込や公共料金の自動引落しなどはできません。

MRFの主な特色

MRFは、安全性の高い公社債などで運用される「証券総合口座用ファンド」で、具体的には以下のような特色があります。

・信用度の高い実績分配型債券ファンド
・毎日申込みや換金が可能(いつでも手数料なしで出し入れ自由)
・毎日決算を行い、分配金は月末にまとめて再投資
・格付会社から高格付けを取得
・元本の安全性の確保を目指して運用
・MMFに比べて、収益性が低い反面、流動性が高い

MRFの基本事項

MRFは、証券会社で口座開設した際に、申し込むかどうかを選択することができます(後からでも申し込める)。また、申し込むと、入金や出金、買付代金、売却代金などの資金のやりとりがMRFを通して行われるようになります。

※2016年に導入された日銀のマイナス金利政策の影響により、一部の証券会社では、MRFの取扱いを止めたところもある。

取扱機関 証券会社
リターン 収益分配金
リスク 価格変動リスク(基準価格)※他の投信に比べてリスク小さい
関連マーケット 主に短期金融市場
預入金額 1円以上1円単位
預入期間 無期限、いつでも出し入れ自由
金利種類 実績分配(変動)
利払い 1カ月複利(元金に自動的に再投資)
-収益分配は毎日
-実際は毎月最終営業日に1カ月分を再投資
換金性 いつでも手数料なしで解約可能
-株式・投信等の売却代金の一時的な受け皿
-株式・投信等の買付けの際に自動解約可能
(自動スイープ機能)
税金 分配金:申告分離課税または申告不要
解約益・償還益:申告分離課税

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