住宅債券「つみたてくん」

住宅債券「つみたてくん」は、その昔、国の認可を受けて住宅金融公庫(現:住宅金融支援機構)が発行した「住宅宅地債券(住宅コース)」の愛称をいいます。これは、発行当時、住宅購入資金作りに適した利付債券で、単に住宅資金作りだけではなく、割増融資が受けられるなど様々なメリットがありました。

昭和から平成にかけて、多くの人に利用された「つみたてくん」でしたが、2004年度(平成16年度)第2回をもって新規募集を終了し、本ページは、かつて存在した金融商品を記録として残すために記載しています。

目次:コンテンツ構成

2007年以降の「つみたてくん」の取扱い

2007年(平成19年)4月1日に住宅金融公庫が廃止され、その権利義務を引き継ぐ独立行政法人の住宅金融支援機構が設立されたことに伴い、その取扱いは以下のようになりました。

|新規募集に関して(終了)

「つみたてくん」は、2004年(平成16年度)第2回をもって、新規募集を終了しました。また、平成16年度までに「つみたてくん」を開始した方は、預入期間において、引き続き積み立てを行うことができましたが、2015年(平成27年)2月をもって全ての債券が満期を迎えました。

※発行当時、「つみたてくん」は、預金保険の対象となっていなかったが、その保有者は、住宅金融支援機構法により、機構の資産から優先的に弁済を受けられる権利を有することが規定され、債権の保全が図られていた。

|積立した方の融資に関して(終了)

住宅金融支援機構では、融資業務に関しては、災害関連融資等の民間金融機関では融資が困難なものに限定している中、「つみたてくん」を3年(7回)以上積み立てていた方(債券を購入した方)については、経過措置として、機構移行後も所定の期間、住宅融資を利用できるようにしていました(2015年度を以て終了)。

「つみたてくん」の基本事項--昔の商品の記録

住宅債券「つみたてくん」は、2004年度に新規募集が終わり、2015年2月をもって全ての債券が満期を迎えました。

取扱機関 住宅金融支援機構
リターン 利息
リスク なし
関連マーケット 長期金融市場
預入金額 半年毎に5年間、計11回投資
-毎回の投資額は2通り(20万円と40万円)
預入期間 債券の満期は初回購入時から10年後
-1回目は10年債
-2回目は9年6カ月債
-3回目は9年債・・・
金利種類 固定金利(1年複利)→ 同年限の国債より金利が高い
利払い 換金時に支払い
換金性 1年後以降は利息を付けて支援機構が換金
税金 雑所得として総合課税(当時)
保護制度 住宅金融支援機構が元本保証
有利な特典 運用面のメリット
-確定利回りで1年複利
-元本保証、保護預り制度(無料)
融資面のメリット
-7回以上積み立てると割増融資が利用可
-支援機構融資の申込が1年中可
-支援機構融資の審査の際に収入基準が緩和

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