財形制度とは何か?

財形制度とは、正式には「勤労者財産形成促進制度」と言い、国と事業主が勤労者(事業主に雇用される方)の財産形成と生活安定の促進を援助する制度をいいます。これは、勤労者にとっては、各々のライフステージにおけるイベントで必要となる資金を給与天引きにより確実に貯蓄することができる一方で、事業主(導入先)にとっては、社内預金制度や社内融資制度に準じた制度を確立することができ、人材の確保や定着などで有利となります。

現在、財形制度は、日本において、1971年に制定されて以来、勤労者の方にとって、非常に馴染みのある制度となっています。その一方で、本制度を利用していても、案外その仕組みやメリットをよく知らないという方も多いようです。ここでは、財形制度の概要を見てみましょう。

財形制度の目的は?

財形制度は、1971年(昭和46年)に制定された「勤労者財産形成促進法(財形法)」に基づいて作られた制度で、勤労者の「貯蓄の奨励」や「持家の促進」といった財産作りのための努力に対して、国や事業主が援助・協力することを目的としています。

財形制度の対象者は?

財形制度の対象者は、職業の種類を問わず、「事業主に雇用される方(勤労者)」となっています。また、勤労者とは、雇用労働者の全てを含み、会社員だけでなく、国家公務員や地方公務員、船員なども含まれます。なお、アルバイトやパート、派遣社員の方でも、継続して雇用が見込まれる場合は、積立期間・要件を守って契約を締結すれば、財形貯蓄をすることができます。

一般に財形制度は、勤めている会社などが導入していなければ、いくらやりたいと思ってもやることはできません。そのため、必ずしも全ての勤労者の方が利用できるというものではなく、また自営業者の方は本制度の対象外となっています。

財形制度の取扱金融機関は?

財形制度は、勤めている会社等が財形制度を取り扱っている金融機関と契約することで行うことができます。現在、都市銀行や信託銀行、地方銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農協、漁協、農林中金、商工中金、証券会社、生命保険会社、損害保険会社などが取り扱っています。

財形制度の3本柱は?

現在、日本の財形制度は、「財形貯蓄制度」と「財形持家融資制度」と「財形給付金制度・財形基金制度」が3本柱となっています。

|財形貯蓄制度について

財形貯蓄は、事業主の協力を得て、賃金等から天引きで行う、勤労者の自助努力に基づく貯蓄制度をいい、これには「一般財形貯蓄」「財形年金貯蓄」「財形住宅貯蓄」の3つがあります。その仕組みは、勤労者がコツコツと貯蓄を行えるように事業主は一定額の給与天引きをし、それを金融機関に払い込むという業務を行い、一方で国は特定の財形貯蓄※について一定額まで利子非課税としています。

※財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄は、元利合計で550万円(財形年金貯蓄のうち、生命保険・損害保険等の契約については元本385万円)まで利子等に税金がかからない。

・勤労者財産形成貯蓄(一般財形貯蓄)
・勤労者財産形成年金貯蓄(財形年金貯蓄)
・勤労者財産形成住宅貯蓄(財形住宅貯蓄)

|財形持家融資制度について

財形持家融資制度は、一般財形貯蓄、財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄のいずれかを行っている方が利用できる、マイホーム資金(建設、購入、リフォーム)のための融資制度のことをいいます。

●財形持家転貸融資

財形貯蓄残高を原資とする融資制度で、勤労者は事業主を経由して融資を受ける。

●その他の財形融資制度

・財形持家直接融資
-独立行政法人、住宅金融支援機構
-沖縄振興開発金融公庫
・住宅資金の貸付
-公務員の共済組合・その連合会