損害保険にかかる税金は?
日常生活において、損害保険に加入(契約)していると、次の3つの場面で「税金」と関わりが生じてきます。
1つ目は、地震保険の保険料を支払った場合、年末調整や確定申告で「地震保険料控除」として、1年間に払い込んだ保険料のうち、一定の範囲を所得金額から差し引くことができます。
2つ目は、満期返戻金(契約者配当金含)を受け取った時に税金がかかります。
3つ目は、実際に保険金を受け取った時に、税金がかかる場合があります(損害保険金等は非課税)
。
ここでは、損害保険にかかる税金について、簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
地震保険料控除について
地震保険料控除とは、納税者が特定の損害保険契約等に係る地震等損害部分の保険料や掛金を支払った場合に、一定の金額の所得控除を受けることができるものです。
|対象となる損害保険契約等
控除対象となる保険や共済の契約は、自己もしくは自己と生計を一にする配偶者その他の親族が所有している家屋で、常時その居住の用に供するもの、またはこれらの者の有する生活用動産を保険や共済の目的とする契約で、かつ地震・噴火・津波を原因とする火災や損壊等による損害をてん補する保険金や共済金が支払われるものに限られます。
|地震保険料控除の保険料控除額
その年(1年間)に支払った保険料の金額に応じて、以下より計算した金額が控除額となります。
・国税(所得税)の保険料控除額
-払込保険料が50,000円以下は、払込保険料全額
-払込保険料が50,000円超は、50,000円
・地方税(住民税)の保険料控除額
-払込保険料が50,000円以下は、払込保険料×1/2
-払込保険料が50,000円超は、25,000円
損害保険の満期返戻金受取時の税金
損害保険の満期返戻金受取時の税金は、損害保険の種類によって取り扱いが異なります。
・一時所得課税
-積立火災保険、積立傷害保険、積立介護費用保険・・・
・源泉分離課税(20%※):次の3つの要件を満たすもの
-保険料の払込みが一時払い
-保険期間が5年以下(5年以内の解約も)
-補償倍率が5倍未満のもの
・雑所得課税
-年金払積立傷害保険の給付金・・・
※国税15%、地方税5%。2013年1月1日から2037年12月31日までは、国税に復興特別所得税(0.315%)が付加される。
損害保険の保険金受取時の税金
損害保険の保険金受取時の税金は、損害保険の保険金の種類によって取り扱いが異なります。
|火災保険の場合
損害保険金は非課税
|自動車保険の場合
損害賠償金、見舞金、保険金などは非課税
|傷害保険の場合
後遺障害・入院・通院保険金:本人・家族が受け取りの場合は非課税
死亡保険金:以下のとおり(相続税、所得税、贈与税)
契約者(被相続人)|被保険者(被相続人)|受取人(相続人) → 相続税
契約者(相続人)|被保険者(被相続人)| 受取人(相続人) → 所得税
契約者(第三者)|被保険者(被相続人)| 受取人(相続人) → 贈与税