保険金と給付金の違いは?

生命保険や損害保険において、万一の時に受け取れる「保険金」や「給付金」は非常に重要なものですが、この二つの違いをご存知でしょうか? また、その種類によって、税金の取扱いに違いがあるので注意が必要です。

ここでは、知っているようでいて意外と知らない、「保険金」と「給付金」の違いについて、簡単にまとめてみました。

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保険金について

保険金は、保険契約の対象である保険事故が起こった場合に、保険者(保険会社等)から支払われるお金をいいます。

保険契約者との保険契約に基づき、生命保険では保険金受取人に、損害保険では被保険者に支払われます。また、信用保険制度では、日本政策金融公庫から信用保証協会に、貿易保険制度では、日本貿易保険から契約事業者に支払われます。

※信用保険制度:信用保証協会が日本政策金融公庫に対して信用保険料を支払い、事故(代位弁済)が発生した場合の信用保証協会の損失を一部補填する仕組み。

保険金の種類

|生命保険|
死亡保険金、高度障害保険金、災害死亡保険金、災害高度障害保険金、三大疾病保険金、満期保険金・・・

|損害保険|
損害保険金(火災・地震他)、費用保険金、車両保険金、賠償保険金、傷害保険金・・・

保険金にかかる税金

|生命保険|
生命保険金を受け取る場合、その保険金が死亡に基づくものか、満期によるものか、また保険料の負担者は誰なのかなどによって、課税関係(相続税、贈与税、一時所得)が異なる。

|損害保険|
損害保険金を受け取る場合、保険料の負担者や支払原因によって課税関係が異なってくるが、保険を掛けていた人が建物の焼失や身体の傷害・疾病を原因として受け取る保険金には、原則として課税されない。

給付金について

給付金は、民間保険においては、被保険者が病気やケガで入院や手術などをした時に、保険会社から支払われるお金をいいます。また、公的機関においても、日常的に本用語が使われ、社会情勢に合わせて、対象者に支給されます。

給付金の種類

|民間保険|
入院給付金、手術給付金、退院給付金、通院給付金、がん診断給付金、先進医療給付金、特定損傷給付金、生存給付金・・・

|公的機関|
福祉給付金、定額給付金、特例給付金、復興給付金・・・

給付金にかかる税金

民間保険の給付金を受け取る場合、病気やケガの治療にかかった費用を補うといった損害を補填するものについては税金がかからないが、生存給付金のような身体の傷害に関わらないものについては課税の対象となる。

保険金と給付金の違いについて

最後に保険業界においては、保険会社や保険商品によって、「保険金」と言ったり、「給付金」と言ったりすることがありますが、基本的な違いとして、以下が挙げられます。

◎保険金は、原則として、一度の受け取りで、保険契約が終了(消滅)する。

◎給付金は、複数回受け取ることがあり、その後も保険契約が継続される。

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