家計と生計の違いは?
日常生活の中で、「家計をやりくるする」や「生計を立てる」というように、「家計」や「生計」という用語を見聞きすることがありますが、この二つはどこが違うのでしょうか?
ここでは、似たような用語である「家計」と「生計」について、その意味や違いを簡単にまとめてみました。
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家計について
家計(かけい)とは、個人や家族が生活していく際の収入と支出の状況をいいます。
日常的には、生活していく中での主に金銭を介した活動のことを指し、また経済学的には、政府や企業と共に、重要な経済主体をなしており、家庭の生活設計に従って行われる経済活動、及びその経済活動の結果を貨幣面から捉えたものとなっています。
<本用語の使用例>
・長引く不況で手取りが減少し、家計が厳しい
・家計を助けるため、放課後はアルバイトをしている
・定年後の長い人生において、家計の破綻は絶対に避けなければならない
生計について
生計(せいけい)とは、生活していくための方法や手段のことをいいます。また、税務面で使われる「生計を一にする」とは、必ずしも同居を要件とするものではありません。
<本用語の使用例>
・彼はレッスンや試合の報酬などで生計を立てるプロのプレーヤーだ
・自分または自分と生計を一にする親族の入院や通院、手術などのために支払った医療費
・新型コロナの収束が見通せず雇用が安定しない中、多くの世帯で生計維持が難しくなっている
家計と生計の違いについて
最後に「家計」と「生計」の違いを簡単にまとめると、以下のようになります。
◎家計は生活していく中での主に金銭を介した活動をいうのに対して、生計は生活していくための方法や手段のことをいう。
◎用法面では大きく異なり、例えば、「生計を立てる」とは言うが、「家計を立てる」とは言わない。
◎家計において、日常生活を維持するのに必要な費用(コスト)については、家計費や生活費、生計費と言い、どれも同じように使われている。