不動産取得税について

不動産取得税は、地方税法に基づき、不動産(土地・家屋)の取得に対して、都道府県が課す税金(地方税)をいいます。これは、不動産を取得した時に一度だけ納める流通税の一種で、不動産の取得(移転)という事実に着目して課税されるものです。また、不動産の取得については、法務局の登記の有無、取得の際の有償・無償(取得に当たり代金などを支払ったかどうか)に係らず、法律上の原因に基づいて不動産の所有権を現実に取得することをいい、具体的には、売買や交換、贈与、新築増築改築などがあります。

なお、一時的に所有権を取得し、登記をせずにすぐに転売するような中間省略を行った場合でも不動産取得税の課税対象となりますが、一方で「相続による取得」や「法人の合併による取得」などの場合は課税されません。

不動産取得税の課税対象

不動産取得税の課税対象は、「土地」及び「家屋」で、土地に定着した工作物や立木等は課税対象になりません。また、その取得面においては、課税の実務上、民法上の権利取得の概念に準じて「原始取得」と「承継取得」に大別されます。

●原始取得

家屋の新築・増築・改築や土地の造成など、不動産の存在しなかった場所に新たに不動産を設けることを指す。

●承継取得

土地・家屋の売買・交換・贈与・財産分与など、既に存在する不動産を譲り受けることを指す。

不動産取得税の納税義務者と申告・納付

不動産取得税の納税義務者は、課税対象となる不動産(土地・家屋)を取得した者で、個人・法人を問いません。

●申告

不動産を取得した場合、取得した不動産の所在地を所管する都道府県の税事務所等に、所定の期日内に申告が必要。また、不動産取得税の「軽減の特例」を受けるには、申告書の他に、所定の書類の提出が必要。

●納付

税金の納付納税)については、都道府県から送付される納税通知書によって納める(税額は都道府県が決定、普通徴収)。

不動産取得税の課税標準

不動産取得税の課税標準(不動産の価格)は、地方税法において「適正な時価」とされており、不動産の購入価格や建築工事費ではなく、具体的には以下の価格をいいます。

●土地や家屋を売買・交換・贈与等により取得した場合

原則として、市町村の固定資産課税台帳に登録されている価格。

●新築や増改築した家屋又は埋立等が行われた土地を取得した場合

都道府県が調査して、総務大臣の定める固定資産評価基準により評価・決定された価格。

不動産取得税の税額計算

不動産取得税の税額については、通常、「土地・建物の税額=固定資産税評価額×税率」という算式で計算されますが、個人の住宅取得の場合は、政策面で何らかの軽減策(税制上の優遇)が取られているので、事前によく確認するようにしましょう。

例えば、個人が住宅(家屋)を取得した場合、所定の要件を満たせば、税額は下記の算式で計算され、住宅の価格(課税標準)が控除額を下回れば、不動産取得税はかかりません。

税額=(住宅の価格-控除額)×税率