外国為替証拠金取引のリスク管理

外国為替証拠金取引(FX)は、ハイリスク・ハイリターンのレバレッジ取引のため、リスク管理が重要になります。

一般にリスク管理の基本は、取引ルールをしっかりと定め、それを常に守って取引することです。また、日々の取引にあたっては、レバレッジを適度に抑えると同時に、損切りを確実に行って、大きく負けないことが大切です。

ここでは、FXのリスク管理について、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

FXの取引ルールの策定

外国為替証拠金取引(FX)の取引ルールは、外国為替取引を安心かつ効率的に行うために、自分自身が守るべきルールのことをいいます。

・投資資金と収益目標から最大損失額を設定(損失の限定)
・1日、1カ月、1年の損失限度額を設定(越えたら休む)
・全体のリスクの元になる最大レバレッジを設定(2~5倍)
・1回の取引額、取引期間、利食い、損切りを設定
・入口(エントリー)と出口(アウト)のシナリオを設定

FXの損切り(ストップロス)の設定

損切り(ストップロス)とは、ポジション(建玉)の損失が大きく膨らまないように、早めに損失を確定し、決済することをいいます。

・損切りの目安:資金量や投資期間、投資戦略などから設定
・損切りの実行:逆指値で決済注文を入れ、自動的に実行

一般に損切りは、FXにおいて、為替相場の機会利益(時間の経過の中にある収益機会)を逃さないためにも重要であり、また予測が外れた場合は、すぐに相場(市場)から出て、新たな相場観で出直すためにも重要と言えます。

FXのリスク管理のポイント

外国為替証拠金取引(FX)のリスク管理を行うにあたって、「リスクの管理」、「リスクの分散」、「リスクのヘッジ」、「リスクの回避・補強」といった視点があります。

|リスクの管理

・小額から始め、経験を積みながら徐々に取引額を増やす
・証拠金にゆとりを持たせ、常に投資余力を残すようにする
・IFOやOCOの自動売買を利用し、ストップロスオーダーを置く
・流動性の低いマイナー通貨に資金を集中させない

|リスクの分散

・相関性の低い通貨ペアを組み合わせる(通貨分散)
・買いや売りは数度に分けて実行する(時間分散)
・長期投資と短期売買の資金を分ける(資金分散)
・複数のFX会社を利用し、取引を分ける(信用分散)

|リスクのヘッジ

・両建て取引をする(合理的な判断ができた場合のみ)
・FXの損失を為替eワラントでヘッジする

|リスクの回避と補強

・儲かった分は適宜出金し、初期元本は回収する(投資専用のプール口座をネット銀行等に作成)
・スワップポイントを証拠金に振り替えて担保力をアップする(一部のFX会社で可能)

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