外貨投資の種類（外貨建て運用商品）
外貨投資は、世界中が投資対象で、各国毎に様々な金融商品があるため、円貨投資以上に様々なバリエーションがあります。一方で、私たちが普段取引するものについては、時間的な問題、言葉の問題、知識的な問題から、ある程度の制約があり、通常は、日本の金融機関が取り扱う商品を活用することになります。
ここでは、外貨投資の種類（外貨建て運用商品）について、簡単にまとめてみました。
目次：コンテンツ構成
外貨投資の運用商品の分類
「外貨投資の運用商品（外貨建て運用商品）」と言った場合、外貨預金や外貨MMF、外国投信、外国債券、外国株、外国為替証拠金取引（FX）などが挙げられます。これらは、大きく分けて、「主に為替で収益を狙うもの」と「為替＋投資商品で収益を狙うもの」の２つに分類できます。
・主に為替で収益を狙うもの：外貨預金、外貨MMF、FXなど
・為替＋投資商品で収益を狙うもの：外国投信、外債、外国株など
かつては、外貨投資と言えば、円高で買って円安で売るというスタイルが一般的でしたが、昨今では、FXが身近になり、為替相場の変動（円高と円安の両方）で収益を狙う人も増えています。また、自己責任で、海外の金融機関と直接取引ができるなら、その投資対象は、さらに広がります。
主に為替で収益を狙う外貨建て商品
主に「為替」で収益（リターン）を狙う外貨建て商品には、為替差益と金利収益の２つの収益源があります。
｜外貨預金について
外貨預金は、元金と利息が共に外貨建ての預金をいい、その種類には、外貨普通預金や外貨貯蓄預金、外貨定期預金などがあります。
・取扱機関は、銀行や信金、信組、労金など
・ドルやユーロ、豪ドルなどの外貨で行なう預金
・外貨からの円転と預金利息で収益を狙える
｜外国預金について
外国預金は、海外の銀行で行なう預金をいい、その種類には、普通預金や当座預金、定期預金などがあります。
・取扱機関は、海外の現地銀行
・海外居住時（駐在・留学・長期滞在等）に特に便利である
｜外貨MMFについて
外貨MMFは、外国投信の一種で、通常、対象通貨の高格付け債券や短期金融商品を中心に運用され、信用リスクの軽減や資金の流動性の確保が図られているため、外貨建て元本の安全性は非常に高いです。
・取扱機関は、証券会社や銀行など
・種類は、ドル建てやユーロ建て、豪ドル建てなどがある
・外貨からの円転と分配金で収益を狙える
｜外国為替証拠金取引（FX）について
外国為替証拠金取引（FX）は、一定の証拠金（担保）を差し入れることによって、少ない元手で大きな取引ができる外国為替取引です（個人の場合、最大25倍のレバレッジ取引）。
・取扱機関は、FX会社や証券会社、銀行など
・少ない資金でレバレッジを掛けられる証拠金の仕組みを活用
・為替売買とスワップポイントで大きな収益を狙える
・円安と円高の両方で、常に収益が狙える
・取引できる通貨ペア（通貨の組合せ）は非常に多様である
｜為替eワラントについて
為替eワラントは、対象原資産となる各通貨（為替）に連動するように設計された債券を対象とするカバードワラントをいいます。
・取扱機関は、一部のネット証券
・少ない資金で大きなリターンが狙える
・円安と円高の両方で、常に収益が狙える
｜外貨建て個人年金保険について
外貨建て個人年金保険は、保険料の支払いや保険金の受け取りを外貨で行う個人年金保険をいいます。
・取扱機関は、保険会社や証券会社、銀行など
・外貨建て資産で運用されるため、利回りが高くなる傾向がある
・保険料は、一括支払いタイプが主流である
・年金の受取時の為替相場が保険料の支払時に比べて円高になった場合、大きく損をしてしまう可能性がある
為替＋投資商品で収益を狙う外貨建て商品
「為替＋投資商品」で収益を狙う外貨建て商品には、為替差益と金利収益の２つの収益源に加えて、投資商品の収益もあります。
｜外国投信について
外国投信は、外国の法律に基づいて、海外で設定・運用される、外国籍の投資信託（ファンド、ETF）をいいます。
・取扱機関は、証券会社や銀行など（ETFは証券会社）
・ファンドやETFの種類は非常に多様である
・投資ニーズに合ったもので運用し、収益を獲得できる
・為替差益＋分配金収入＋売却差益が狙える
｜外国債券について
外国債券は、発行者、通貨、発行場所のいずれかが海外の債券をいいます。
・取扱機関は、証券会社や銀行など
・種類は、円建てや外貨建て、デュアルカレンシーなどがある
・為替差益＋クーポン収入＋（売却差益、償還差益）が狙える
・為替リスク以外に、債券の発行元の信用力にも注意が必要
｜外国株式について
外国株式は、米国株や中国株など、海外（外国籍）の企業が発行する株式のことをいいます。特に米国株では、世界的な有力企業や次世代の新興企業などに投資することができます。
・取扱機関は、国内および海外の証券会社
・世界の有望銘柄で運用し、収益を獲得できる
・為替差益＋売却益＋配当収入が狙える
