インターバンク市場の外国為替取引
現在、インターバンク市場は、外国為替市場において、外国為替取引の中心となっています。また、ここで取引される「インターバンクレート」は、外国為替証拠金取引(FX)の仕入れ価格(基準となるレート)になっているほか、ニュースや新聞などで報道される為替レートにもなっています。
ここでは、インターバンク市場の外国為替取引について、簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
インターバンク市場の概要
インターバンク市場(銀行間市場)は、外国為替市場において、「対顧客市場」に対する用語で、参加者が銀行を中心とした金融機関に限定された市場をいいます。
|インターバンク市場の取引慣行
外国為替市場は世界各地にあり、24時間取引が行われており、またインターバンク市場には国境がないため、世界共通の取引慣行があります。
・最小取引単位:100万ドル
・一般的な取引:数百万ドル~数千万ドル
・レート提示:Two Way Quotaion
・基軸通貨:米ドル
・公用語:英語
|インターバンク市場の関係者
インターバンク市場には、様々な人が関わっています。
・為替ディーラー(金融機関)
・エコノミスト/ストラジスト(金融機関)
・為替ブローカー(仲介取引業者)
・通貨当局担当者(中央銀行) 他
直取引とブローカー取引
インターバンク市場の外国為替取引には、銀行同士が直接取引する「直取引」と、仲介業者を介して取引する「ブローカー取引」の2つがあります。
|直取引
|ダイレクトディーリング|
銀行間取引において、銀行同士がブローカーや電子ブローキングを通さずに直接取引すること。
|ブローカー取引
|電子ブローキング|
コンピュータ・システムが取引を仲介するブローキングで、ロイターやEBSなどが有名。
|ボイスブローキング|
外為ブローカー(人)が取引を仲介するブローキング。
アウトライン取引、スワップ取引、デリバティブ取引
インターバンク市場の外国為替取引では、アウトライト取引、スワップ取引、デリバティブ取引の3つが行われています。
|アウトライト取引
スポット(直物為替)やフォワード(先物為替)の売買を単体で行う取引。
|スワップ取引
「為替スワップ」とも呼ばれ、スポット(直物為替)とフォワード(先物為替)の売買を同時に交差的に組み合わせて行う取引。これには、直物と先物の2つの売買を同時に組み合わせた取引の他に、異なった期日の先物同士の売買を同時に組み合わせた取引もある。
|デリバティブ取引
通貨を対象としたデリバティブで、代表的なものとして、特定の通貨を、予め定められた期間または期日に、予め定められた価格で、買う権利または売る権利を売買する取引である「通貨オプション」がある。