プラチナ(白金)

プラチナ(Platinum)は、「白金」とも呼ばれ、元素記号は「Pt」、ISO通貨コードは「XPT」で、白い金色の美しい光沢を持つ貴金属の一種です。

金(Gold)と比べても、さらに希少価値が高く、その昔、美しい輝きが中世の王侯貴族たちを魅了し、かのフランス王ルイ16世により「王にのみふさわしい貴金属」と称されました。また、その美しさと希少性から、今日では、永遠の愛の象徴として「ブライダルジュエリー(結婚指輪など)」にも広く利用されています。

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プラチナ(白金)の希少性

世界のプラチナ(白金)の年間供給量は、金(ゴールド)の約20分の1で、人類が有史以来手にした総生産量は約4000トンで、金の約30分の1しかありません。これは、体積にして約200立方メートル(一辺が約6メートル四方の立方体)の箱に納まる程度の分量だそうです。

現在、プラチナの採掘地については、金よりもさらに特定の地域に偏在しており、世界の供給量の約9割が南アフリカとロシアの2カ国で占められています。

プラチナ(白金)

プラチナ(白金)の主な特徴

プラチナ(白金)は、金(ゴールド)のように通貨的価値はありませんが、その美しさと希少性から実物資産としても注目されており、以下のような特徴が挙げられます。

・その美しい輝きによる貴金属としての魅力
・有史以来の生産量は金の約30分の1という希少性
・南アフリカやロシアなど限られた地域に偏在
・ハイテクや自動車など工業需要が年々増加傾向
・株式や債券などの金融資産とは異なる値動き
・プラチナ地金やプラチナジュエリーとして保有可能

プラチナ(白金)の性質と用途

プラチナ(白金)は、金属の中では、白い金色の美しい光沢を持つこと、可塑性や展延性があり膨張率が小さいこと、化学的に極めて安定していて酸化されにくいこと、融点が非常に高いこと、硝酸と塩酸を混ぜた特殊な酸である「王水」を除いては溶けないこと、などの性質があります。

また、主な用途としては、身近な装飾品(宝飾品)に利用されるだけでなく、自動車の排気ガス浄化触媒、燃料電池の電極、液晶パネルの製造、コンピュータのハードディスクなど工業用にも多く利用されており、その需要は年々高まる傾向にあります。

ジュエリー用のプラチナの純度(品位)

ジュエリー用のプラチナ(白金合金)の純度(品位)は、ISOやJISにより、金や銀、パラジウムと同様、千分率(パーミル)で表記されます。この規格には、Pt950、Pt900、Pt850の3区分があり、日本国内では、宝飾品として販売されるプラチナの品位は、この3つのほか、Pt1000を加えた4区分が一般的です。

現在、ISOおよび日本ジュエリー協会において、「プラチナジュエリー」と呼称できるのは、Pt850以上と定めています。

・Pt850:純度85%、金具やネックレスに多く使用
・Pt900:純度90%、一般のプラチナ製品に最も多く使用
・Pt950:純度95%、英国のプラチナ品位基準
・PT1000:純度100%、純プラチナ

プラチナ(白金)の基本事項

プラチナ(白金)は、世界で普遍の価値を持ち、実物資産で運用したい場合に活用できます。

取扱機関 貴金属業者
取引形態 プラチナ地金、プラチナコイン、プラチナ積立
リターン キャピタルゲイン(売却益)
リスク 価格変動リスク(プラチナ価格、外国為替)
関連マーケット 商品市場(現物、先物)、外国為替市場
購入単位 取引形態により異なる
投資期間 無期限
価格 プラチナの国際価格(ドル建て、1トロイオンス当り)
プラチナの国内価格(円建て、1グラム当り)
換金性 いつでも時価で売却可能

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