超長期国債

超長期国債は、20年債や30年債、40年債など、国が発行する国債のうち、元本を償還するまでの期間が10年を超えるものをいいます。

日本においては、1983年に15年債が発行されたのが最初で、その後、20年、30年、40年と年限を拡大し、主に10年物国債の大量償還をならしたり、超低金利下では利払い負担を低減したりするなどの目的で発行されています。

また、国内の国債発行額の推移を見た場合、全体の中で、超長期国債の占める割合は年々増えています。

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超長期国債の種類(日本)

超長期国債の種類には、満期までの半年毎に、発行時に決められた利率で計算された利子が支払われ、満期時に額面金額で元本が償還される「固定利付国債」と、所定のルールで適用される利率が変動する「変動利付国債」の2つがあり、現在、日本においては、以下のものが発行されています。

・15年変動利付国債:変動金利、額面金額10万円単位
・20年固定利付国債:固定金利、額面金額5万円単位
・30年固定利付国債:固定金利、額面金額5万円単位
・40年固定利付国債:固定金利、額面金額5万円単位

<国債について>

国が社会資本の整備や予算を補うために発行する債券で、公社債の中で最も信用度が高く、また満期まで保有すれば元本は保証されるが、中途で売却すれば売却損が発生することもある。

超長期国債の発行(国内外)

現在、日本において、超長期国債には、償還期間が15年・20年・30年・40年のものがあり、その中で最も発行量が多いのが「20年物(20年債)」で、超長期国債の指標として位置付けられています。

一方で、海外(外国)においては、50年物以上の国債が、英国やフランス、イタリア、スイス、ポーランド、中国、メキシコ、アルゼンチンなどで既に発行されています。また、メキシコやアルゼンチン、オーストリアなどでは、100年債の発行にも成功しています。

超長期国債の基本事項(日本)

超長期国債は、個人では購入できず、主に年金や生命保険などの超長期の運用ニーズのある機関投資家が購入しています。

発行対象 機関投資家など
リターン インカムゲイン(クーポン)
キャピタルゲイン(売却益、償還益)
リスク 価格変動リスク(債券価格により償還損や売却損が発生)
関連マーケット 長期金融市場(債券市場)
預入期間 15年、20年、30年、40年
金利種類 20年、30年、40年:固定金利
15年:変動金利
利払い 半年毎に利払い
換金性 いつでも時価で売却可能
保護制度 国が元利保証

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